断熱対策の基本は窓
断熱向上のために
多くの工務店さんが、今後断熱性能を向上させていこうと考えていると思います。そして、その断熱性能向上に当たって、なるべく安く性能向上ができればと思っておられる会社は多いと思います。
そして、多くの工務店様は、まず断熱材を変更していく事を先行して検討されます。どんな断熱材を使おうか、あるいは厚さをどれだけ増やせるかと検討されるケースが多いようです。
ところが、実は一番手っ取り早く断熱性能を向上させられるのは『窓』なんです。
ペアのアルミ樹脂複合サッシの窓性能は、良いものでも2.33W/m2Kです。通常のペアサッシは、3.5前後が多いと思います。
これを、1.9あるいは、トリプル樹脂サッシの1.6程度の物に変えるだけで、大幅に建物全体の断熱性能が向上します。
どのぐらい向上するかというと、これは建物の大きさや、窓の大きさなどによって異なるのですが、建物全体でUAにすれば0.3~0.7程度変わることが多いようです。
これだけ変わるとZEHギリギリの住宅がG1グレードを超えることも可能ですし、壁屋根をしっかり断熱すればUA値で、0.48程度のG2グレードに近い家づくりも見えてきます。
現状で標準がUA値0.48程度の住宅という事は、地域にもよりますがエリアトップクラスと謳うことも可能なレベルなのではないかなと思います。
ともかくまずは窓の性能向上をするのが一番だと思いますね。
ちなみに、諸外国、特に中国韓国の窓はこんな感じです。
韓国の窓の最低基準は2.1W/m2K
最近日本との関係の悪さが抜き差しならない感じになってきている反日国家の代表格である韓国ですが、窓の断熱については。日本と違って最低基準を設けています。
以前は、2.7が最低基準だった者が最近になって、2.1が最低基準になったという事です。
2.1という事は、日本でのペアサッシのほとんどが基準外という事になってしまいます。
中国での基準は地域によって異なるのですが北京などを含む北部では、2.0が標準になっています。
これでもドイツの1.3などに比べてずいぶん緩いのですが、日本とは比べものにならない高水準だと思います。
という事で、正直なところオール樹脂のペアサッシが標準で、オプションでトリプルサッシを揃えないとそろそろ家づくりという事に関しては難しくなっています。
流石にDuoPGレベルの窓を使っている会社はもう少なくなってきていると思いますが、APW330やエルスターS等の樹脂サッシを標準にしている会社もまだまだ少ないのが現状です。
窓を全てこれらに変えて、コストアップは年間20棟以上建てている会社さんで60~70万円になると思います。それをどう回収するか考えないといけませんね。最近立山もトリプルを安くしているという話もありますので、聞いてみてくださいね。