暖房負荷の簡易計算法
皆さん、こんばんは。
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《《《2024年5月30日エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第568号》》》
更新がすっかり滞りました。頑張って追いつかないと。
さて、以前はQ値という値が有りました。
この数値と、現在のUA値は実は単位は同じなんです。
Q値 も UA値も W/m2Kになります。
Wは熱量です。平米=m2ですよね。因みに、Kというのはケルビンと呼びます。
つまり1度温度差あたりの、平米単位の逃げる熱の量がQ値とUA値になります。
ところが、Q値は延べ床面積で割っていたのに対して、UA値は表面積で割っています。つまり意味が違っていてこうなります。
Q値 床1平米あたりに対して逃げる熱量
UA値 壁1平米あたりに対して逃げる熱量
このように意味が違うんです。壁1平米あたりだと、壁からエネルギーが逃げていく事が想像できますが、延べ床1平米あたりとなると、どう逃げるのか?解らないですよね。
因みに、UA値とQ値には換算式がありますが、1つの要素で大きく変わるのです。
換気システムの違い
それが、換気システムの違いです。
UA値は断熱の壁構成、窓、天井(屋根)と基礎の断熱構成を全て計算して平均する事で算出されます。
ところが、Q値は、同じく建物の全体の外皮(壁・窓・屋根・基礎)からの逃げる熱量を算出して、さらに換気システムから逃げる熱量を算出して、合計した物を延べ床面積で割ることで算出します。
このときに、三種の普通の排気用のファンの場合は、逃げる熱の計算が比較的簡単です。
換気による熱損失は、 空気1m3の熱量(容積比熱)0.35Wh/m3K × 建物内の気積(m3) × 換気回数(回/h) で計算できます。 (0.35Wh/m 3 K×気積)で建物内の空気が持っている全て熱量を計算し、それが換気によって熱が逃げているという考え方です。
0.35という数字は空気の比熱なので基本はこれを使います。
ところが、熱交換型換気システムの場合は、熱交換効率がこれにかけ算されます。例えば、熱交換効率90%の装置の場合は、このエネルギーが1/10になります。
この総合値が、Q値なんですね。この延べ床面積あたりの逃げる熱量=Q値というのが少なくても冷暖房負荷の計算にはとても楽でした。
簡易冷暖房負荷
断熱等級4の建物は、Q値 2.70 W/m2Kでした。
この場合の必要暖房量は、こうなります。
ここでは最大値を計算します。
希望室温が22度にしておきます。このときの最低外気温が零度だとしましょう。温度差は、22度です。
建物の延べ床面積が100平米だとすると、Q値2.7の建物の場合は、こうなります。
2.7 x 100平米 x 温度差22度 =5,940W
つまり、最大で6Kwhのエアコンがいるということになります。
建物全体では断熱等級2.7だと6kwh必要ですが、これがQ1住宅といって、Q値が1になるとこの1/3程度になるので、2.0kwhで充分と言うことになります。
ですが、これだと日射の影響をあまり考えていないので、あくまで簡易計算と言うことになりますのでご了承くださいね。
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