令和6年能登沖地震から考える 5
こんばんは。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます
工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
感想などいただけるととても嬉しいです。
《《《2024年2月7日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第461号》》》
今日で一応この話は最後にしたいと思います。
最後に今後の展望と予算措置について書いていきます。
建物が至るところで倒壊しているというのは、報道でもありますし、僕も見てきました。
間口がどんと空いている、車庫のような構造はどれもこれも1階部分がひしゃげています。
2階は小部屋が多いので、小さく壁があるのに対して、1階はなるべく大空間にする事が設計上多いので、壊れやすいのかな?とも言えます。
やっぱり柱だけでは建物は持たないんだなと思います。
そのため、1階部分はしっかりと壁で持たせる構造にして欲しいですね。
今後の展望
能登の現状は、今は以下のことが行われています。
被災者のサポート(避難所での衣食住他)
ライフライの復旧(電気は来ましたが、水・下水がまだまだです。ガスはプロパンが多いですね)
仮設住宅の建設(2月に初めての仮設住宅が建設されました。)
道路の復旧(とにかく、アップダウンが激しく、繋がっている道が少ないです。)
粗大ゴミなどの回収(輪島市の場合は、1カ所目のソフトボール場が一杯になってきて、更に2カ所指定されました。)
仮設住宅は輪島の市街地ではなく、少し山側によった小学校やグラウンドなどに建設されてる予定です。市民からは、贅沢は言えないが少し不便だと不満の声が上がっているそうですが、とにかく棟数の確保ですね。
ここまでが、今現在行われていることです。
次に行われるのは、現在の国会で復興予算を決めないといけません。
その後、こんなことが行われます。
瓦礫の仮置き場の確保(とにかく集めてくる場所が要ります。)
瓦礫の撤去(重機とダンプトラックが金沢から消えると思います)
瓦礫を分別して、処理 (焼却だけではなく、埋め立てなどにも他の自治体にも受け入れ申請)
倒壊、燃えた建物の基礎部分の重機での撤去
市内全域で境界の確認と地権者への連絡(東日本では相続が住んでいたい物件が多数あってかなり難航しました)
都市計画の策定(新しい市街地には道路幅の確保など、地権者との交渉を経て行われます)
港湾の整備計画、浚渫・整備の実施(かなり隆起しています、多くの漁民が漁船を一時的に金沢港などに避難させています)
住人の自宅の整備・着工
その他に、支援人員が宿泊する所もありません。そのため、多くのサポートしている警察、自治体職員などは金沢市から片道2時間かけて通っていると聞きました。自衛隊の方がは、テントで宿泊していますが、非常に寒くて大変そうです。水もありませんから。
思いつくだけでもこれだけの事をやらないといけません。想像するに最低でも5年。下手をすると最後の仮設住宅がなくなるまで10年が必要だと思います。
東日本大震災の時は、釜石港の整備に1年で150億円もの予算が付いて、予算執行だけでかなりの力技で予算を執行したと聞きました。人員も他の自治体やUR(都市整備機構)などから多くの経験者が必要です。でも、今は泊まるところもないのです。
能登は港湾整備や土木関係の業者も少なく、今後どこの業者に発注するのか?検討が必要です。
課題山積で、しかも過疎の地域です。大きな資金を掛けて復興したとしても、高齢者が多く今後人口が大きく増えない地域が多いです。今回の孤立して小さな村落をどうするか?も議論が必要になってきます。東日本大震災では、そのあたりはしっかり議論されていません。
住人が数名の地域の復興もするのか?しないとしたら基準はどこに引くのか?これは能登だけではなく、他の地域の災害復興にも役に立つ考え方だと思います。
確実に言えることは、石川県の職人の単価が、今後3年ぐらいは急騰します。その後、極端に仕事がない問い時代やってきますので、大きな借金をせずに企業を大きくすることなく、利益を確保していただきたいと思います。
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