断熱というのは対流を起こさない科学
おはようございます。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます。
工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2023年3月8日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第134号》》》
もう3月も10日になると暖かい日もありますね。
三寒四温を体感しています。
昨日まで熱交換型換気システムのことを書いていましたが、このように記事を書くために調べると意外な発見もあり面白いです。
記事を書くスピードも毎日書いていると上がりますしね。
考えながら書くと、わかりやすい文章を書けるようになります。
といっても、本当に解りやすいかどうかは、皆さんで判断ください。
断熱の原理
熱の伝わり方には、3つあるというのはご存知だと思います。
対流
伝導
輻射(放射)
この3つですが、断熱材というのは、この3つの熱を伝えないためのものです。
伝導は固体同士の熱の伝わり方で、輻射は、太陽など高いエネルギーから電磁波でのエネルギーです。パネルヒーターなどもこれで熱を伝えています。
この2つは、断熱材は積極的に関与していません。
そして、対流についてが一番建物の断熱では影響があるのです。
対流というのは文字通り、液体や気体の熱の伝わり方で、大きな空間では必ず対流が起こって、熱が移動していきます。
そして、断熱材というのは、空気や気体を小さな空間に閉じ込めることで、この対流をなるべく起こさないものになります。
空気というのは粘りがあって、小さな空間では動かなくなります。水の粘りは、水の中で手を動かすと解りますし。空気の粘りも強く手を動かすか、団扇などを動かすと感じられてます。水と空気は粘度の表示では2桁ぐらい数値が違うのだとか。
例えば、ダウンジャケットのダウンというのは羽毛のまわりに小さい空気を沢山蓄えるので暖かいわけです。この小さな空気は、対流が起きないので羽毛の周辺に留まります。
つまりは、断熱材は空気の暖かといっても過言ではありません。
対流が起きない空気は熱を伝えにくいということになります。
ですが、空気の暖かさというのは、熱伝導率が、0.034W/mK程度までしか性能が出ません。これは、グラスウールやEPSなどの性能の限界値でもあります。
これよりも更に性能が良い、A種1H の30倍発泡ウレタン、Q1ボード、ネオマフォームなど熱伝導率が0.026から0.018W/mKのものは、空気ではなく温暖化係数の小さな炭化水素を使います。
これは、HFOなどの気体が使われます。本来はもっと性能が良いものも作れるのですが、それだと温暖化係数が高いものを使わないといけないので地球温暖化を助長します。
ということで、この熱伝導率は中に入れるガスの性能とそのガスを閉じ込めておく気泡をどれだけ小さくできるかということにかかってきています。
いずれにしても、断熱の基本は対流を起こさせないように、空気やその他の気体をできるだけ小さい安定した空間に閉じ込めておくことを目的としています。
更に、価格も先日書きましたがある程度の価格に納めないと使って貰えませんし、火を付けて燃え広がっては困るので、可燃材の断熱材はほとんど見かけないという訳です。
意外に断熱材を作るための条件が厳しいので、新しい材料というのはなかなかできないのかもしれませんね。
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