グラスウールの良いところ、悪いところ
おはようございます。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます。
工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2023年4月11日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第165号》》
マーケットシェアでは。グラウスウールという断熱材が一番市場占有率が高いのです。
今でもだいたい70%はグラスウールを使って断熱されています。
理由は、安いからという消極的理由もあれば、火災に強いからというかなり具体的な理由もありますね。
ということで、今日はグラウスウールについて考えたいと思います。
というのは、先日マグイゾベールさんにお邪魔してきまして、お話をさせて貰いました。
マグイゾベールさんとしても、断熱等級7への対応を進めているとのことでした。
具体的には何にも教えて貰えませんでしたが、場合によっては継続的に打ち合わせを進めてくださる可能性もあるそうです。
グラウスウール断熱材のいいところ
これだけ普及しているので、グラウスウールにはいいところが沢山あります。
価格が安定して安いところ
資源の中でも一番安いケイ素から出来ているガラスを綿飴の作り方のように作ったのがグラウスウールですが、ケイ素は本当にありふれた材料なので、安いです。製造機械が古くからあるので、本当に枯れた技術で作られています。ケイ素はどこにでもある材料ですし、安くて安定しているのが最大のメリットです。
長期間安定している
無機質で、鉱物なので長い間変質しないという利点があります。ガラス繊維に関しては、酸でもかけない限り変質しにくい物質です。経年劣化の度合いは、断熱材の中では最低レベルでしょう。その意味では、とてもいい材料です。
火災に強い
グラウスウールの融点は800度とも言われています。実際に700度以上の防火実験でもグラウスウールに日が直接当たっていてもガラスが溶け落ちることはありませんでした。JISでは530%になると体積が10%以上減ると言われています。
このように物性的にはとても安定していることがグラウスウールの特徴です。
グラウスウール断熱材の弱点
では、グラウスウール断熱材には欠点がないのでしょうか?そんなことはありません。
どんな断熱材も必ずいい点と悪い点があります。
それが、こんな感じです。
断熱性のが今ひとつ
一般的に、グラウスウールの熱伝導率は、0.038W/mK程度と言われています。これを、どんどん重くしていって最近では24kgから32kgまであります。一部、40kgという商品もある様です。
密度が高いので重くなるわけですが、32kg品でも0.035W/mK程度しかありません。
これは、あくまで空気を断熱材として使っているため熱伝導率が頭打ちになるのです。
気密が取りにくい
ウレタン施工などと比べて圧倒的に気密性能は下がります。バリアシートと言って。ポリエチレンのフィルムを貼れば少しは性能が上がりますが、施工の品質によって性能が変わります。
結露でカビる・湿度が抜けない
これはバインダーと言って、接着剤をつかってガラス繊維を固めているのですが、古いグラウスウールだとこれにカビが生える場合があります。最近はハインダーに工夫されてカビにくくなっているようですが、盛大に結露を起こした場合は、結露水が抜きにくいという欠点があります。
その他にもありますが、教はこの辺で。
まとめると、性能もそこそこなので、結露対策をしっかりして厚めに入れることで、ある程度の性能を担保しています。
ただし、施工性を問うことが多いので、現場での施工管理、大工へのしっかりとした教育などが必要なんじゃないかなと思います。
基本断熱材は組み合わせて使った方がいいのではと思うのです。
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