行き当たりばったりは不味い
おはようございます。
MX代表のみなとです。
今日も、毎日のブログを書いていきます。
工務店の皆さんの力になったら良いなと思って書いています。
《《《2023年1月12日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第79号》》》
大手のメーカーの中国の工場なんかに行かれたことがある方はほとんどいらっしゃらないと思いますが、汎用品の工場に行くと必ずあるものがあります。
それは、誰が作業員でも、その時の基準を一般化しているわけです。住宅とセンベイは違いますが、商品という点では違いありません。
更に、僕が以前よく売っていた機械ですが、部品と部品の隙間が、公差として何ミリ~何ミリという数字で図面中に記載されていました。
なので、機械の出荷前検査というのは、その部分の隙間をゲージという厚さがある材料を使って寸法をはかります。その他にも、様々な中間検査、出荷前検査などが行われていました。
私は建築の業界に来て一番驚いたのが、建物の図面に公差が存在していないことです。
建物の基準は基礎の検査+プレカットの基準で概ね決まっています。
更に、ご存知の様に仕組みとして、確認検査が存在します。
図面の点検、配筋検査、中間検査、完了検査という事で、法定検査が存在しています。
ですが、ここでも公差は存在していません。どちらかといえば、図面中に書かれている木材があるかとか、寸法が大きく違っていないかなどの検査が中心です。
窓枠の下端の高さは、プレカットで刻まれる木材でおおよそ決まってしまいます。
ところが、照明の場所や、コンセントの高さなどは、塩梅で決まっています。多分各社規定があるのだと思いますが、図面中にコンセント高さが書かれている図面は見たことがありませんし、照明も寸法図に公差が入っている図面は見たことがありません。
建物は三次元に展開していますし、実際に取り付け後に違和感があるほど高さが違っていれば再工事になるのでしょうが、そんなことはほとんどありません。
実際にコンセント高さが部屋によって5ミリ程度違っていても我々は気がつきません。同じ部屋で違っていると違和感があると思いますけれども。
基準リストがないのは不味い
素人が何を言っているのか?と思われるかもしれませんが、この手の話は、大手メーカーの品質担当と工務店で良く聞くトラブルです。
要するに大手の品質管理担当は、余りのずさんさに驚くのですが、それが住宅の常識なのです。
住宅というのは、塩梅の世界で住み心地が良ければ問題がないし、隙間がある、傷がある、雨漏りがする、指定と違う部品、機器がついている明らかなミスというのではない限り良しとする文化です。
大手、特に電化製品や自動車のように大量に作りつつ品質を管理する仕組みの場合は、製造現場は、製造方法から、検査内容まで全てマニュアルになっていて、それによって誰が作っていても同じになっていないと製造現場は回りません。
確かに、一点物という機械は、その限りではないのですが、それでも出荷検査はしています。
実は、この差を埋める努力をされている工務店さんが存在します。
大手はマニュアル化されていますが、余り冒険はできない仕組みになっています。工務店の場合は、デザイン、プラン、構造、断熱などどんどん新しいことにチャレンジするのに、マニュアルが無い会社が多いのが現状です。
そこをマニュアル化して、基準リスト化している会社がどんどん出てきています。
とても、単純なんですが基準リストを作るというのも、僕は社長の仕事であり、監督の仕事だと思っています。
この辺りは難しいですが、今後情報提供できていければいいなという分野です。
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