地震と耐震基準 2
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《《《2024年8月9日 エコ住宅をつくる中小工務店のためのブログ第638号》》
宮崎で大きな地震が起きましたね。
昨日から書いているこの記事は、実際は9日に書いているので、たまたまでは無く、地震から思いつきました。いずれにしても、地震と建物の関連者深いですね。
新耐震基準
1981年、昭和56年に制定されたのが、新耐震基準と呼ばれている制度です。
具体的なきっかけは、1978年に起こった宮城県沖地震がきっかけです。M7.4と大きいですが、東日本大震災などに比べるとかなり小さな地震です。
今回の宮崎の地震が、M7.1 ですので、数倍の規模になりますが、仙台は震度5だったそうです。
それでも、住宅の全半壊が約4,400戸、一部損壊が約86,000戸、死者十数名と重軽傷者数は10,000人以上にも及ぶ多大な被害が生じました。
今からは考えられませんが、昭和53年当時は、震度5の地震でも建物に被害が出ていたのです。
これによって、基礎に鉄筋が入りました。
筋交いのプレートがようやく使われ始めたのもこの頃です。
壁量も現在の基準に近い数値になりました。
その後も地震が続くことになります。
1990年前後で、ホールダウン金物が普通に使われるようになってきました。
これで、土台が基礎から抜ける事故がかなり減りました。
しかしながれ、新耐震基準制定当時は、ホールダウン金物は義務化されていません。
2000年の建築基準法改正
1996年の阪神淡路大震災によって建物に甚大な被害がもたらされました。
それを契機に、現在の建築基準法になります。
今の建築基準法は、2000年から2025年までですから、25年間同じ基準で建物が建てられていました。
これは、現在の地耐力に応じた鉄筋の選定、ホールダウン金物の義務化、筋交いのサイズによる金物の規定に、初めてバランスが建物に持ち込まれました。
建物の長手方向と、短い方向でのバランスは加震時点での建物に挙動を考えて作られています。
このように、地震が起こるたびに、基準が厳しくなるということの繰り返しで、徐々に耐震基準は引き上げられてきました。
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