無垢信仰 Vol.3130_2025/2/27

★1分で読める!ほぼ日刊MXニュース ★ Vol.3130 2025年2月27日号

おはようございます。

みなとです。

昨日は、フランスからFCBA(森林研究所)の研究員が

やってきて、建築研究所に行くというのでついて行ってきました。

岩前先生との打ち合わせのあとの流れですね。

木質研究の方々の議論を拝見していました。

今日も『1分で読める』をテーマに工務店経営に役立つ情報を提供していきます。

よろしくお願いいたします。

無垢信仰

今日の実際の見学で、クリープ試験という材料系の試験を見学して

いました。

杉、ヒノキ、ホワイトウッド、ベイマツなどいろいろな樹種の梁に

上から静荷重をかけます。静荷重というのは、どんどんとピーク

が立つ加重ではなく、20kgなら20kgのおもりを梁に柱を介して

かける実験です。

この実験では、住宅のように長期間加重がかかる一部を抜き出して、

材料としての特性を明らかにするという実験になります。

その結果樹種ごとの梁としての耐久性が解ります。

この手の実験はこの何十年も行われてきており、世界中の林産国

で行われています。すっかり枯れた試験ではありますが、条件を

変えることでまだまだ発見がある様ですね。

無垢材というのは、とても評価が難しい材料で、材料ごとの

特性により試験結果が異なります。

自然の産物ですから日照条件、含水率、産地などによっても

結果が変わります。

そして、無垢材の中では、ヒノキよりホワイトウッドの方が性能が

いい場合もありますし、そもそも柱、梁という工業製品としては

集成材の方がスペック的に揃うという特徴があります。

個人的に無垢材というのが売りになるというのはよくわかりますが

集成材を完全否定するというのはちょっと難しいですね。

好き嫌いというのは絶対にありますし、それを精一杯尊重

はするのですけど。

無垢材はダメで、無垢材が絶対に良いというのはあり得ないなと

思いました。

機会があったら木質材料の見識の高い方と対談したいなと

思いました。

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Posted by mx-eng