ウレタン供給の現在地 Vol.2001_2022/1/27
★1分で読める!ほぼ日刊MXニュース ★ Vol.2001 2022年1月27日号
おはようございます。
みなとです。
ウレタン供給の話を聞いてみました。
昨日のセミナーは面白かったな。
今日も『1分で読める』をテーマに工務店経営に役立つ情報を提供していきます。
よろしくお願いいたします。
ウレタン供給の現在地
30倍発泡のウレタン供給に関しては、
非常に綱渡りでやっています。
でも、なんとかなりそうです。
このあたり詳しく解説させて下さい。
発端は世界の半分以上の供給力を持っている
アメリカのハネウェル社のHFOという代替フロンの
工場がハリケーンによって被災したことから始まります。
このHFOは温暖化係数が1で、
ほぼ炭酸ガスと同じ温暖化性能の割りに、
断熱性能は高いという優れものです。
このガスのおかげで、熱伝導率0.021のウレタンができます。
昨年の9月末には供給停止宣言がなされて、
ウレタン協会も昨年11月に今後供給が困難になる
というアナウンスがされています。
これは、30倍発泡と50倍発泡などの低発泡ウレタン用の
ガスの供給問題でして、100倍発泡は
炭酸ガスなので問題がありません。
ところが、日本アクアが一部の工事を急遽キャンセル。
これはなぜか100倍発泡の現場も多数有ったという事で、
職人の手配の問題なのかな?と噂しています。
それが、ウレタン全体が混乱している様に
業界に映っているのかもしれません。
実際には、一部中国生産の原料が
不足しているという話もあります。
これは出荷停止の原因にまではなっていません。
このところ住宅建築分野では、急に仕事を
投げだすという良くない習慣が横行していますね。
LIXILのスーパーウォールも急に出荷停止、
FPの家の断熱壁も出せないという話に
なっているみたいですね。
これはTwitterでの複数の発言からも事実のようですね。
現在、30倍発泡の原料を持っている、
原料メーカーは日清紡のみ。
ただ、既存顧客以外に出荷しないと宣言しているので、
ウレタンの原料が手に入らないという事態になっています。
ということで、当社の場合は日清紡から高い原料を
手に入れて施工している他、なぜか日本アクアの
30倍発泡も原料はあるみたいなので、
それも一部手配しています。
ということで、現在発注いただいている施工は、
少しお待たせするだけで何とかやりくりできています。
アメリカのハネウェル社の生産は再開しており、
日本に原料が届くのは3月以降になる見込みです。
この辺は噂以上の情報が出てこないのが困った問題です。
4月後半以降は、安定供給し始められるかな?と思っています。
実はどの会社も得意先の施工店があって、
そこには細々とものを出している様ですね。
地方はそんな施工店と何とかつないでもらっています。
当社標準の積水ソフランの供給開始は
5月になると予想しています。
それまで原料が違いますが、性能は同等品を
なんとか確保しているので綱渡りですが頑張ります。
他社のように急にできないということはないように調整しています。
大問題は住宅用よりもマンションなどのRCで
ウレタンが無いと引き渡しができない現場が多く、
ゼネコンは納期遅れでペナルティが発生するので、
ウレタン不足はゼネコンの方が深刻なんです。
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