経営コンサルタントの頭の中 44

差別化の戦略

我々は往々にして、差別化を『もの』で行うと思っています。

例えば、当社が販売しているCW断熱、換気システム、しっくい、塗り壁、エクステリア、インテリア、家具、空調、冷暖房機器など様々なものを組み合わせて、多くの工務店が少しでも、他社と違う色を出そうと思っています

ですが、実はこれは半分正解で、半分間違っているとしたらどうでしょうか?

じつは、『もの』での差別化はほぼ無理といっても良いでしょう。

理由は簡単で、買ってくるものは他社でも買えるからです。住宅の場合は、自社で作るオリジナル商品といっても、使う部品の9割以上は購入品です。

木材、住設、フロアー材、壁材、天井材などそれぞれにオリジナリティはあるものの、ブランドを変えても、ぱっと見はほとんど同じものですよね。

多くの工務店の皆さんも、それに関して重々承知されていると思うのです。

では、どうすれば良いのか?という問いに、多くのコンサルタントは、『人』だといいます。

それも半分正解で、半分不正解なんですね。

差別化のポイント

では、何が正解なのか?といえば、差別化の最大のポイントは、その会社の社長の考えと人となりなんです。

お客様が一番知りたいのは、その人がどんな生い立ちで、どんな考えでその仕事をしていて、どんな趣味が合って、お客様である読者とどんな共通点が有って(あるいは、無く)、更にどんな工夫をしているのか?

などの、普段の行動から、思考回路、仕事への取り組みなどです。

結論から言えば、信頼に足るのか?いい人なのか?フレンドリーなのか?を間接的な出来事から、知りたいと思っているのです。

ですから、選挙でよくあるように、ただ信頼を直接訴えかけても、信頼してくれるお客様はいないのですが、子供が大好きで、子供の寝顔を見るとホッとするというような人間性のあるエピソードを読むと、いい人じゃないかな?と思うという事なんです。

まずは、話を聞くべき人なのか?という点をクリアしてはじめて、商品に関心を持ちます。

これは顔の見えない大手企業では決して起きない現象です。ですが、中小企業ではこのプロセスが圧倒的に必要になるのです。

100円、200円のものでも、そうなのですから、我々の売っている家みたいなものは尚更、この必要性があるのです。

商品・技術のアピールポイント

その上で、商品や技術のポイントの話をしています。

そこで重要なのは、どんな現象が起こるから?

とか、どんな思いでその商品や、技術を扱っているのか?その時の他社がやっていない特別な工夫や技術を知りたいと思っています。

更に、どんなお客様をターゲットにしているのか?というのも大きなポイントでして、この商品は自分にピッタリなのか?どうかを知りたがっているというわけです。

少々ずれていても、お客様がぴったりだと思うポイントがあれば良いわけです。例えば、デザインは若い人向けだけど、この色が好きで選んだとかそのようなことでも、場合によっては良いわけですね。

更に行動させるために

人間性も理解して、自分にメリットがあるぴったりな商品があるという事が解っても、まだ行動できない生き物です。

そのあなたにぴったりで、お得になる商品を見に行ったら、捕まって買わされるんじゃないかと考えているのです。

ですから、安全に何の問題も無く、買う意思がなくても来たら、出ていって良いですよというメッセージも必要なのです。

そのために、ベタですが、電話をして追客しませんよとか、沢山の人が見に来ていますよとか、見るだけでも大丈夫ですよ。と書かないといけません。

更に、質問して欲しければ、無料で質問に答えますよと書かないと質問すらしてくれないのです。

そんなバカなと思った方がいらっしゃるかもしれませんが、世の中本当にそんなもので詳しくその辺を書いたチラシやWEBの方がお客様の反応が取れるという結果が出ているのですから、世の中何でもやってみるべき何ですよね。

WEB作り、チラシづくりの参考にしてください!

Posted by 湊 洋一