予算が少ない人は鉄骨住宅は建ててはいけない
こんにちは。
今日もご覧いただきありがとうございます。
株式会社MXエンジニアリングの湊です。
さて、今日も工務店を元気にする記事を書いていきたいと思います。
《《《2021年8月10日の断熱ブログ第36号》》》
鉄骨が良いのか?木造が良いのか?
ご存知のように、日本も住宅建築は木造以外に、鉄骨(重量鉄骨と軽量鉄鋼)とRCがあります。
そして、大手のプレファブメーカーは比較的軽量鉄骨の家が多いのかな?と思います。
工場で金属を溶接して、ある程度部屋にして持ってきますよね。
地域の工場で生産する住宅なので、強度は強いでしょう。
そのため、多くのお客様がその言葉にひかれて、軽量鉄骨の家を購入しちゃいます。
個人的には残念だなと思います。というのは、実際に軽量鉄骨の家のをサーモグライフィーで撮るとこんな感じに見えます。
これは数年前に東北地方で撮影した写真なのですが、大手ハウスメーカーさんの『温かい』と宣伝している住宅の家です。
この時の外気温はマイナス2度以下です。真冬ですよね。
そして、建物の構造部分から熱が漏れているのが解りますね。
同じ時期に、木造の建物を撮影したのですが、こんな感じです。
この時の建物は、ZEHに届かないぐらいの木造在来の建物だったと思います。
東北地方ですから、今なら確実に外張りをお勧めするところですが、ウレタンだけいいともっていました。
この2つの建物を比べると、当然性能が良いのは、上の大手ハウスメーカーの建物です。ですが、構造部分が熱橋になっていて外から構造が解るようになっていますよね。
木造の建物は窓が一番弱いです。この建物は、樹脂アルミのペアだったと思うのですが、北東北だと今ならトリプルでしょうね。最悪でも樹脂ペアをおすすめしたい所です。
木造+EPS外張りで建物は温かく
そして、これがちょっと角度は違いますが、去年施工させて貰って富山の外断熱物件のサーモグライフィ写真です。
上の2枚は夕方なので太陽のエネルギーは含まれていませんが、この写真は太陽が当たっています。なので、外壁の温度は15度を超えています。屋内の熱が漏れているのではなく、太陽光が外壁を暖めている結果ですね。
一番違うのは窓です。
窓の断熱性能が良いと寒い冬には青く写ります。窓から熱が漏れている場合には、窓が黄色っぽくなりますからね。
下の窓はトリプルサッシでしたので、熱が屋内には入るのですが、中から外には漏れてきません。
これらの写真は温度レンジが少し違うので注意が必要です。見ていただけるのは、構造が一切サーモグラフィーに写っていない事です。
上2枚はなんとなくどこに柱があるのかはご理解いただけます。外気温は上2枚がマイナス3度前後で、下の1枚は0度ぐらいです。
上2枚は4地域で、下は5地域になります。
鉄骨住宅には外張りが必須
これらのことから鉄鋼の住宅には付加断熱(外断熱)があったほうが良いことが解ります。地域区分で4地域よりも寒い所だとなおさらです。
その場合は。50ミリ以上の付加(外)断熱が必要でしょう。狙っているUA値としては、0.4w/㎡K以下がいいのではないでしょうか。
理由は、タマホームのオプションではUA値が0.37w/㎡K程度にしているからなんですね。大手のさんは発信力があるので、数値を比較することがいい住宅を建てる基本だというメッセージが出てくると怖いです。
木造の場合も、狙っている数値には大きな差がありませんが、熱橋の割合は鉄骨に比べて小さくなります。
鉄の熱伝導率は純度にも寄りますがおおよそ240w/mKです。木材は0.05~0.07w/mK。グラスウールは034w/mKですので、鉄は木材よりも300倍以上になります。
因みに、コンクリートは1.5~1.6w/mKですので、それでも木の2~3倍になるわけです。
RCの建物も建設する時は必ず、断熱を考えないといけないというのはこのことからもご理解いただけるのではないでしょうか?
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