経営ノート

「■資金計画セミナー2■いる保険、いらない保険」

前回に続いて、中川優也の資金計画セミナーからのレポートをお届けします。

今回は前回詳しく解説できなかった、保険についてです。

中川先生によれば、保険の中で必要な保険は、掛け捨ての定期死亡保険だけということになります。

では、それぞれがどうして不要なのかをお伝えいたします。

医療保険

医療保険はもっとも必要ない保険であるというのが中川先生の持論です。

どうしてかといえば、医療保険でカバーする必要がある程、誰も入院も手術もしないからです。
(厚生労働省「医療給付実態調査 平成23年度」「患者調査 平成23年」)

30~34歳の方が85歳までが入院する確率 53.02%

入院する日数 35.8日

ということは、半数あまりの人が85歳まで一度も入院しないことになります。

そして、仮に入院しても平均で35日程度ということはつまり、
よほど運が悪くない限りは35日で退院できることになる訳です。

35日間の医療費は、およそ下記の数字です。

・治療費(健康保険の上限)    月9万円

・治療費以外(食事、小遣い他) 月4万円あまり

この他に手術代がかかったとしても、1回の入院でかかる費用は、およそ30~40万円です。

つまり、これだけの入院費用がカバーできるだけの資金があれば、保険には入らなくて良い訳です。

ちなみに、30歳の人が80歳になるまでに支払う医療保険は、月額3,000円前後です。
保険料の支払総額は180万円にもなってしまいます。

月々3千円と小さい保険ですが、住宅ローンの支払いにすれば、元本100万円が増える計算になります。ご夫婦で入っていれば、これで200万円のローンを増やしても大丈夫な計算になりますね。

ちなみに、ガン保険だけは高額医療費がかかるので入っておいてもいいかもしれません。
ですが、ガン保険ではいっていい保険は、SBI損保のガン保険が一番いいそうです。
30代の場合は、保険料が500~800円で入れます。

実際のセミナーでは、健康保険でカバーされる様々な補償内容の説明がありました。
特に、上場企業や公務員などは非常に手厚い補償システムがあります。

終身保険

こちらの方はとても簡単に説明が可能です。2つの比較を行えばいいのです。

30歳の方が1000万円の終身保険に入る場合:

30~60歳の間30年間で月々3万円支払い 1,080万円支払

30歳の人が1000万円の定期死亡保険の場合:

30~60歳の間30年間で月々3千円支払い 108万円支払い

+30~60歳の間30年間月々2.7万円積み立て 972万円積立

金利0.3%の場合 1,017万円残高

つまり、終身保険の場合は、利回りを考えてもマイナスになります。

しかも60歳までの間に何歳でご主人が亡くなっても、
定期死亡保険+預金の方が受取額は高くなる計算です。

とにかく、高い終身保険は入っている意味が無いので、
直ぐに解約して、掛け捨ての定期保険+積み立てにする方が賢い選択ということになります。

積極的な運用をしなくても充分にメリットがあると思います。

また、積極的な運用をする場合は、月々の積立金額を減らせるので、
その減額分はローンに回せることになります。

年金保険

年金保険は、利回り的は全く面白くない商品になりはててしまっています。

多くの場合は、実質利回りは1%を切っております。
その場合は、年金保険のメリットは、利回りよりも年末調整で行われる所得控除しかありません。

所得控除額は、年金保険の場合、昨年からの法律では4万円です。(以前は5万円でした)
そして、その4万円ですが、全額税還付されるわけではなく、所得税率に応じてですから、
税率10%ぐらいの人は還付されるのは所得税+住民税併せて7千円前後です。

それに対して、確定拠出年金(日本版401K)という制度があります。

これは、個人型を選べば会社がその制度を採用していなくても、
誰でも加入することが出来る年金型の社会保険です。
この場合は、100%所得控除が受けられます。

例えば、月額1万円積み立てる場合には、12万円全額控除してもらえます。

その場合の税還付金額は2万円以上にもなります。
つまり実質的に2ヶ月分無料になるわけです。

確定拠出年金の場合は、投資信託、預金、保険などから商品を選ぶことが可能ですので、
元本割れの可能性もあれば大幅に元本を増やすことも十分に可能になっています。

学資保険

こちらも大手の生保では、利回りがかなり限定されています。
一番利回りの高いのがソニー生命ですが、18年間かけて、122%程度になっています。

これは年利に直すと1.1%程でしかありません。
1%程度であれば、個人国債を購入した方がいい場合もあります。

為替リスクもありますが、外国の国債を購入した方が有利に運用できる可能性も出てきます。

子供の場合、学資は必要ですが、医療費が基本的には無料なので、保険は必要無いと思います。

 

<< 経営ノート一覧へ