経営ノート

「■資金計画と営業2■資金計画で他社と差をつけよう」

工務店の差別化ポイントに関して言えば、
第一位にもって来るべきは、家の仕様でもなければ、性能でもありません。
差別化ポイントは、人であるべきです。

理由は簡単で、100棟ビルダーや1,000棟ビルダーよりも安いコストで仕入れるのは難しいからです。
仕入れコストが競合よりも10%以上高いと、
自社の利益を削るか、売値を上げるしか戦い方はありません。

そして、中小零細の工務店にとっては売値を上げる以外に、
経営を安定させて収益を最大化するポイントは無いと思います。
今年は思い切って売値を5%上げてください。

いきなりなぜこの話が冒頭にくるかと言えば、皆さんの会社を健全経営に戻すためです。
売値を上げると恐ろしいのが、お客様が選んでくれるか?という恐怖なのですが、
これは選んでもらうしかありません。

過去に沢山の会社が倒産していますが、売値を下げて倒産した会社はあっても、
売値を上げて倒産した会社は、稀にしかありません。
つまり、売値を上げるというのは、
零細企業にとってはまずは絶対やるべき重要問題ということになります。

売値を上げる時のもう一つのメリットは、
価格以外の差別化の軸を持たないと話にならなくなる点も上げられます。
そして、一番手っ取り早くお客様にとって大きな差別化になるのは、
今回お伝えしている資金計画をきちんと理解して、
お客様の資金計画を親身にやることで人の差別化をすることです。

通り一遍の資金計画は大手でもやっていますが、
詳しい資金計画をしている営業マンや
実際に家を建てるときに必要な資金を全て説明している工務店はほとんどありません。

資金計画の重要性がこれだけ言われているのに、
資金計画の何らかのソフトを導入している会社は
この業界で全て合わせても全国で500社ぐらいしかありません。
一都道府県ではせいぜい10社です。

ですから競合にあまり詳しい資金計画をしている企業がない場合は、
特にFPソフトで将来の資金繰りを見せてあげるチャンスでもある訳です。

お客様にはこう伝えると、詳しい資金計画について興味を持ってもらえます。

『ほとんどの住宅会社はローンが組めるか組めないかしか興味が無いのですが、
当社では家を建てた後の20年後、30年後にお客様がどれぐらい貯金ができているか
きちんとした数字でお伝えしているのですが、ご興味有りませんか?』

さらに、こう言い添えましょう。

『お金の話なので、どこで建てていただいても構いません。
もちろん当社を選んでもらえれば、嬉しいですが、
ご縁のあったお客様には絶対に失敗して欲しくないのです』

これを伝えて、やりたくないというお客様は基本的にご縁がなかった方です。
なにか、皆さんの営業の仕方が間違っているか、
既にどこかで進めている方だと思いますので深追いしないでください。

中川さんはこの資金計画を、数十万円もの費用で販売しています。
つまりは、お客様の中には何十万円も費用を払ってでも知りたい情報というわけです。
それ程の価値のあるものをお伝えしている訳です。
自信を持って資金計画をして差し上げられればと思います。

資金計画の詳細については次号に譲りますが、
ソフトを使った細かい資金計画を行っている会社は大手でもほとんどありません。
そして、住宅会社を選ぶときの圧倒的な差別化ポイントになります。

ある50棟ビルダーの社長がおっしゃるには、スーパーローコストとほぼ同じ仕様で、
価格差が10%ぐらいまでは、人間力というか、
人間に対する差別化でほとんどの場合は契約ができるのです。

これは、競合が1,800万円、貴社が1,980万円までは大丈夫ということになります。
資金計画をきちんとやりこむことで、自社の利益を増やすことにも繋がるというわけです。

(2016年1月22日)


■資金計画と営業 バックナンバー■
(1) 性能仕様アップをどう説明するか

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